<「社会人のための文楽鑑賞教室」のチケットを謡曲を学ぶ友人から入手してもらい、国立劇場へ行って来ました。初めに文楽の魅力の解説を聞く事が出来たのはより有意義であった。3人で1体の人形を操るが、10年以上の経験が要るというから驚きだ。早速人形浄瑠璃「伊達娘恋の緋鹿子 火の見櫓の段」と「平家女護島 鬼界が島の段」を鑑賞、予め、あらすじの予習と、語られる文語調が現代語で字幕に出るので、より理解でき親しみが湧いてきました・・・>2019/12/09
客席にて
文楽入門の抜粋
鬼界が島の段「・・一人を捨てヽ沖津波、幾重の袖や濡らすらん」
ロビーでの幕間風景
国立劇場入口付近
友人からの花便り は無し
鑑賞する文楽や能は、単なるあらすじでは無く、時代背景や登場人物の人間像、根本にある日本人独特の美意識や死生観など、立体的に事前勉強することが大切だと日頃聞かされてます。般若面の様な怖い山ノ神曰く、「おまえさん、大変だねェ、定年退職後も勉強、勉強、それが生涯学習というもんかいねぇ! どうせ、そんなに頑張ったって、何の役にゃ立たないよ!」。「妻は夫を労わりつ…、夫は妻に慕いつつ..,、」この世は当に文楽『壺阪霊験記』の世界ですネ!
能、文楽は「平家物語」から題材にした演目が多いですネ!この女護の島も平家物語の巻三「足摺」を基に創作されています。それにしても、いつも文楽を見るたびに感動するのが、無機質の人形が本当に生きている様に見せる高度な人形遣い技!それにぴたりと呼吸があった大夫と三味線の名人芸!人形遣い、大夫、三味線が一心同体で繰り広げる「和の世界」、段々とこの迫力に引き込まれていきますよネ!明日は文楽「一ノ谷嫩軍記」鑑賞です!この演目も平家物語からの脚本で、元は平家に支えた熊谷直実が息子と同年代の平家御曹司である平敦盛の首を切る修羅物!直実はその後出家して敦盛の霊を弔い続ける、人間味溢れる物語です!今度、機会あれば観てください。